赤ちゃんの授乳生活。断乳と卒乳はどちらがいいの?メリットから海外事情まで
赤ちゃんとの授乳生活。楽しくて幸せな時間です。
ですが、赤ちゃんの成長とともにいつまで授乳を続けるものなのか、と疑問に思ってきたママもいるでしょう。
断乳?それとも卒乳?
ママと赤ちゃんにとってとても重要な問題をそれぞれのやり方やメリット、そして海外の事情まで解説します!
そもそも「断乳」と「卒乳」ってどんなもの?
ママが日にちを決めておっぱいをやめる「断乳」
断乳はママの「そろそろおっぱいをやめようかな」というタイミングでママの考えにより授乳をやめることを指します。
主に職場復帰のタイミングや下の子の妊娠などにより断乳をするママが多いようです。
赤ちゃんが自然とおっぱいを必要としなくなる時まで待つ「卒乳」
食べ物からの栄養補給が十分にできるようになり、赤ちゃんがおっぱいを欲しなくなり自然と授乳が終了することを「自然卒乳」と言います。
かつては断乳をするママが多かったのですが、現在は赤ちゃん自身の欲求に寄り添った卒乳を選ぶママが多くなってきています。
かつては断乳を推進していたけれど・・・
かつては子育ての専門家などがおっぱいをやめる時期を提言したり、母子手帳にも1歳〜1歳半頃に断乳をすすめる記載がありました。
「夜間の授乳は虫歯の原因になる」ということや「1歳を過ぎたママの母乳には栄養がなくなる」といったことが通説となっていたため、なんとなくその頃におっぱいをやめないと、と思うママがほとんどでした。
ところが、断乳をすすめることに科学的な根拠がない、ということがわかり、母子手帳からもその記載がなくなりました。
1歳以降もおっぱいを続けることで得られるメリット(心の安定や母子のスキンシップなど)があるため、今は断乳を積極的にすすめることはなくなってきました。
断乳と卒乳、それぞれのメリットは?
断乳のメリット:生活リズムが整ってママも楽になります
断乳をしたことでママにとって一番嬉しいことは夜間の授乳がなくなるということなのではないでしょうか。
断乳をすると数日間はおっぱいを欲しがり泣く子が多いですが、その後はパッとおっぱいのことは忘れ、夜寝てから朝まで起きずにぐっすり寝る赤ちゃんが多いのです。
これまで何度となく夜間に起きて授乳をしていたママとしては「嘘ー!?」と思ってしまうほど。
もちろん、断乳後も断続的に夜間起きてしまう子もいますが、それもだんだんと落ち着いてきます。
夜間起きることがなくなるのでママも夜ぐっすり寝ることができて朝もすっきり目覚めることができます。
また、おっぱいをやめたことで食欲が出て3度のご飯をモリモリ食べ出す子も多いです。
睡眠と食事が整うことで生活リズムが整い、ママの身体もとっても楽になるのです。
卒乳のメリット:長くスキンシップが取れてやめる時も楽
赤ちゃんが自然におっぱいを欲しなくなるまで待つので断乳するよりも長い期間授乳をすることができます。
授乳は栄養補給だけでなく、精神的な面でもとても重要なことなので親子のより濃密なスキンシップがたくさん取れる、ということになります。
赤ちゃんも心ゆくまでおっぱいを飲むことができて自分から離れていくので無理にやめさせる、といったストレスがかかりません。
また、卒乳後のママのおっぱいのケアも楽なのも嬉しいポイントです。
おっぱいが張ったり詰まったり、乳腺炎になってしまったり、といった乳房トラブルが起こりにくい人が多いです。
ワーママこそ授乳を続けた方がいいって本当?
職場復帰を予定しているママはそれを機に断乳を考える人が多いですが、ちょっと待ってください!
母乳には赤ちゃんを病気から守ってくれる成分が含まれています。
職場復帰とともに保育園にお子さんを預ける予定があるままは断乳前に「おっぱいをやめる必要があるのか」をまず考えてみてください。
保育園に入りたての子は病気をもらいやすいので、そのときに母乳があると病気から守ってくれる可能性があるのです。
また、保育園に入園したてはなれない環境でお子さんの気持ちも不安定になりがち。
そんなとき一番の心の安らぎがママのおっぱいなのです。
もちろんママの都合で断乳するのも悪くはないのですが、お子さんのためにも、そしてママのためにも職場復帰と断乳の時期はずらした方が何かと都合が良いでしょう。
断乳を決行するときに重要なことは?
いざ、断乳!というときにまずは下記のことだけでも用意してから行うようにしましょう。
思いつきで決行するよりも何かと安心でスムーズにいくはずです。
1 パパなどの協力が頼める時に行いましょう
パパやおばあちゃんなど、日中から夜間も含めて協力をしてもらえる人のスケジュールを確認してから行いましょう。
例えばパパと一緒の3連休に行う、とか、実家から母親が泊まりにきてくれる時に行う、といったかたちです。
赤ちゃんはやはりママを見るとおっぱいを欲しがってしまいます。
断乳はおっぱいを忘れさせる期間です。
赤ちゃんのためにもママでない誰かの助けを受けながら断乳を決行しましょう。
2 赤ちゃんの体調が安定している時に行いましょう
赤ちゃんが体調が悪い中に断乳を決行してしまうと、断乳自体が失敗する、どころか、赤ちゃんの体調を悪化させてしまう原因にもなります。
断乳を予定していた時に赤ちゃんの体調がすぐれないようなら予定を変更してまた別途スケジュールを立てるようにしましょう。
3 数日前から赤ちゃんに「この日でおっぱいバイバイね」と言い聞かせておく。
赤ちゃんだって立派な一人の人間です。
なんの前触れもなくいきなり「今日からおっぱいはあげません」と言われたら頭の中がパニックです。
(まだ赤ちゃんだし大人の話すことなんてわからない)という思いでいるママも多いですが、赤ちゃんは意外と色々なことをわかっています。
今日から突然おっぱい禁止!ということで赤ちゃんが動揺しないためにも数日前からカレンダーなどを見せながら「この日でおっぱいバイバイだよ。でもそれまではたくさんおっぱい飲んでね!」と伝え、ラストおっぱい時には「これまでたくさんおっぱい飲んでくれてありがとうね」という気持ちを伝えましょう。
赤ちゃんにはママの気持ちが伝わります。
きっと満足しておっぱいを卒業してくれるはずです。
海外のおっぱい卒業時期の平均年齢は4.2歳!?
日本では1歳から1歳半で断乳をする人が多いですが、海外ではどうなのでしょう。
ユニセフが出している調査で世界の卒乳平均値は4.2歳でした。
4歳、って幼稚園で言うところの年中さんです。これにはびっくりしませんか?
また、海外では5歳になっても授乳しているお子さんも多いとか。
そう考えると、何歳になったらこうしなくてはいけない、こうあるべきだ、というような考え方って本当に必要ないんだなー、と改めて思います。
なので日本のママも授乳を長くしたい方は何歳まででもお子さんとママが満足するまで行っていいのだと思います。
育児に「正解・不正解」なんてありません。
科学的に根拠のないものは日本古来の考え方に左右されずママとお子さんとご家族で一番適した育児方法を探していくのが良いでしょう。
ママが納得する方法でおっぱいを卒業しましょう
卒乳か、断乳か。ママは一度は考えるであろう悩みです。
ですが、どちらがいい、ということは一概にはありませんので結論としてはママが楽なようにすれば良いと思います。
おっぱいを早めにやめたいママ、長く続けたいママ、どちらが良い、とかはありません。
ママが笑顔で最後まで愛情込めて授乳できる、ということが重要なのです。
本日も授乳生活頑張ってください!